郷原 その制度設計には日弁連の上の方を占めている人権派弁護士のように、この国の司法の根幹部分を変えてしまいたいと思っている人たちも絡んでいたわけです。
彼らは職業裁判官中心の司法の世界を変えたいわけですね。治安維持的な裁判に対してずっと抵抗してきた人たちは、それを崩してしまいたいと思っていて、そのために裁判官の手から裁判を国民の手に取り戻せということになる。そうすると、陪審制という話になるわけですね。とにかく全部、国民から選ばれた陪審員が決めればいいんだという話になる。
ところが、そこまでの制度は裁判所は絶対に認めない。でもまあ、参審制ならいいだろうと妥協した。これがとんでもない方向に発展する。
郷原 今、東京地検では、裁判員制度に対応する部が裁判員制度の対象事件を捜査から公判まですべて扱っているそうですが、そこはものすごく人員が増強されていているそうです。普通は1人の検事が月間に何十件も担当するのですが、その部の検事は担当事件の数が極端に少なくて、あとは何をやっているかといったら、プレゼンの練習(笑)。
武田 うまいかへたかなんですね。正しいか正しくないかじゃなくて、プレゼン問題にすり替わっちゃっているわけですね。しかしそんな裁判員制度を「司法を国民に取り返すべきだ」という人権派とか戦後派の法曹人が主体的に関わることで進めてしまったわけでしょう。皮肉な構図ですよね。ぼくは清潔な人柄の人権派の法曹人には敬意を持っていますが、あるシステムの中に彼らがはめこまれると、最初に望むものとは全く違うものを出力してしまう怖さを彼ら自身にもっと認識して欲しいとも思っています。そこに無頓着だと「地獄への道には善意が敷き詰められている」ことになり得るわけですよ。(一部抜粋。全文はリンク先で)
裁判員制度の問題点がまとまった良い対談だと思います。
裁判員に偏った人間がなりやすい点も指摘して欲しいと思います。
テレビや新聞でも取り上げて欲しいのですが…。
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